プロポーズをされて結婚が決まり、いざ結婚式場探しを始める前に、ほとんどの人が婚約儀式と呼ばれる結納をおこなうものなのか悩むのではないでしょうか。
最近では、結婚をするカップルの3割程度しか結納を実地していません。
そのため自分たちも結納はしなくてもいいのではと考えてしまいがちですが、実は結納をおこなうかどうかは自分たちの意見だけで簡単に決めていいものではないのです。
両家の意見やしきたりに沿って、結納の有無やおこなう方法を考えなければいけません。
いまどき結納をする意味ってあるの?
最近は新郎の家に「嫁ぐ」という感覚から、新しい家庭を築くという感覚になってきているため、結納という儀式をする意味がわからないという人も多いのではないでしょうか。
結納でお金のやりとりをすることに違和感を抱いていたり、結納をする方法がよくわからないから省略してしまってもいいと考えてしまいがちですよね。
しかし、広く捉えてると両家の顔合わせも省略した形の一種の結納です。
そのため結納をおこなう意味があるのかと問われれば、やはり両家の結びつきを強くするためにも意味があると言えるものなのではないでしょうか。
両家顔合わせに着ていく服装や気をつけるべきポイントは、下記の記事で詳しく紹介しているので合わせてご覧ください。
結婚が決まると両家の顔合わせをおこないますよね。顔合わせは会場の手配からお支払いまで、新郎新婦が事前に決めておかなければいけないことなどが数多くあります。顔合わせの際のポイントや会場の決め方、服装や挨拶の仕方まで事前にチェックしておきましょう。
正式結納や略式結納ってなに?
結納には正式結納と呼ばれる昔ながらの方法で結納をおこなう形式と、省略した形で結納をおこなう略式結納というものがあります。
正式結納と略式結納の違いは仲人の有無だと勘違いしてしまいがちですが、実際は仲人の有無ではなく結納をおこなう場所によって違いがあるのです。
正式結納
正式結納とは昔からある方法で、仲人が両家の使者となって結納品を運ぶスタイルになります。
両家を仲人が往復する形になるため、結納の場所は必然的に両家の自宅になりますよね。
このとき依頼する仲人は、そのまま結婚式の媒酌人にもなるため誰に依頼してもいいというわけではありません。
なるべく二人を理解してくれている、家庭円満の夫妻に依頼をするようにしましょう。
とはいえ最近では新郎側の会社の上司や恩師に依頼をすることが多くなってきているのも事実なので、あまり深く考えすぎてしまうことのないように気をつけましょう。
略式結納
略式結納の場合は、仲人を立てるケースと立てないケースがあります。
仲人が両家を往復するのではなくホテルや式場などに両家と仲人が集まり、一度にやりとりを全て終わらせてしまう方法になります。
最近は略式結納が主流になってきており、仲人も立てないケースがほとんどです。
仲人を立てないのであれば結納の進行は新郎の父親がおこなうことになるので、事前に結納の流れや方法をきちんと伝えておきましょう。
結納金の相場はどのくらい?
新郎側は結納金をいくら包めばいいものなのか、悩んでしまいますよね。
昔は結納の際に着物や反物などを結納品として贈っていたのですが、最近は結納金で花嫁支度を整えてきてください、という考え方になってきています。
しかし、結納金は正式な金額が決まっているわけではありません。
よく月収の2〜3ヶ月分や100万円と言われていますが、実際には両親や本人の家柄などに見合った金額を新郎側で決めてしまうのが最適です。
このとき新郎側は新婦側にいくら包めばいいでしょうか、と確認をするような失礼なこともやめましょう。
結納品の種類や品数は地域によって違うので要注意
結納品は、結納金に縁起物を加えたセットのことをいいます。
本来、酒や肴を持って結婚を申し入れ、新しく縁を結んだことを避けを酌み交わして喜び合ったことから、結納品は儀式用品に含まれるようになりました。
しかし結納品は地域によって品数や品目に違いがあるため、とりおこなう方法も違います。
大きく分けて関東と関西で方法が違うのですが、関東の場合は新郎新婦が同じ品数になるように事前に話し合っておく必要があります。
しかし関西の場合は双方でとり交わすのではなく、結納品を受け取った新婦側が結納品を受け取りましたという意味で受書と長熨斗、末広を渡す方法が一般的になります。
結納品については地域によって全く違うため、おすすめは近くの結納専門店や結婚式場に相談することです。
他にも結納品セットを販売していることの多い、百貨店やホテルのスタッフさんにも相談してみるようにしましょう。
結納返しはどの程度のものをいつ渡すの?
結納を取り交わした後は、新婦側が結納返しについて悩むことになるのではないでしょうか。
結納返しをするタイミングは大きくわけて結納の時、結納後、荷送り時の3パターンになります。
- 結納時
- 結納の時におこなうのであれば、一度に全てを終わらせることができるので両家の負担を減らすことができます。
しかし事前によく両家で話し合っておかないと、内容に差が出てしまいスムーズに進められない場合もあります。
- 結納後
- 結納後であれば内容に見合ったお返しをすることができるため問題はありませんが、遠距離の場合は簡単に予定を合わせられないこともあります。
- 荷造り時
- 稀ではありますが荷送り時というケースは、花嫁道具を新居に運ぶときに結納返しをおこなうことになります。
しかし荷送りをしている最中になるため、落ち着いた雰囲気でおこなうことができない可能性もあります。
結納返しをするときは、事前に自分たちにあったタイミングを選択することが重要なのです。
結納返しの相場
結納返しは、一般的に頂いた結納金の1割程度と言われています。
関東では半返しと言われていることもありますが、最近では負担が大きくなってしまうことを考えて半分以下の金額を返すのも普通になってきているのです。
そのうえ結納返しはお金ではなく、スーツや時計などの品物でもいいとされているため、新生活に役立つものを贈るのもいいのではないでしょうか。
結納するときの服装は?
結納をおこなうときの服装は、両家の格を揃えることが重要です。
正装と決めるのであれば新郎は略礼服、新婦は振袖になります。
しかし準礼装と決めるのであれば、新郎はダークスーツ、新婦は訪問着やワンピースになります。
結納をおこなう場所の品格にも合わせないといけないため、事前に服装については新郎新婦でよく話し合って決めておくようにしましょう。
そして両親の服装についても新郎新婦で決めておくと、角が立たずに結納を進めることができるのでおすすめです。
入籍をしてから結納をするのはよくない?
口コミサイトで両家の両親の都合などで結納をするタイミングがなく、入籍が先になってしまってもいいのかという質問を目にしました。
本来結納とは両家で婚約を交わす儀式になるため、入籍が先になってしまっては結納をおこなう意味がありません。
そのため入籍をする前に結納をおこなうように、スケジュールを調整するようにしましょう。
結納しないのはマナー違反?
昔は結納をおこなうことが当たり前という考え方でしたが、最近では約75%の人は結納を省略しています。
そのため、結納をしないことがマナー違反という意識はあまりないのではないでしょうか。
しかし結納の有無は新郎新婦だけで決めていいものではありません。
事前に両家の意向を確認し、結納なしでも問題ないことを明確にしておきましょう。
後々、結納がなかったことで両家が揉めてしまうような段取りをしてしまわないように気をつけましょう。